立ち読みコーナー
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290ページ
ジャガー神の愛妻教育 ~カリブ編~        7
あとがき                     283
P145~
「とろとろの蜜だ。ここから洋梨の香りがする、変化の証拠だ」
 確かに自分の蜜が滴れば滴るほど、甘い匂いが否応なしに濃密になっていく。
「あ……あっ……やめ、やっ……なっ……これ……どうして」
 ゆっくりと手を上下しながら、アルベールの爪の先が先端の割れ目をなぞる。そのとたん、甘痒く、下腹の奥がそくぞくとするような、なにか不思議な感覚に襲われ、腹の奥のほうがきゅんと痺れた。
「ん……ふっ……んんっ」
 どうしよう、切なげに鼻が鳴って恥ずかしい。まるで欲しがっているようではないか。
 そこを弄られるだけで、身体の奥のほうが疼いてしょうがないのはどうしてだろう。
 おぞましいほど強い快感が走り、どくどくと先走りの雫があふれだし、腿の内側をぐっしょりと濡らしていく。
「とろとろだな。発情の種の効果というのはものすごいものだ。処女だというのに、こんなに感じて。だが、素敵だ、淫乱な花嫁というのは夫にとっては嬉しいものだ」
 この前のジャガーに対抗するかのように下肢を弄りながら、たくましい腕で朔良を抱きこみ、頬やこめかみにくちづけをくりかえしたあと、アルベールは甘い口調で耳のなかに囁きこんできた。彼の熱っぽい吐息に、ぞくりとした震えが背筋を駆け抜けていく。いつしか肌が火照り、全身が粟立っている。
「いいものだな、若武者のように格好いい男をこんなふうに淫靡に乱すのも」
 制服のボタンを外され、シャツをたくしあげられ、すべりこんできた指先にぐりぐりと乳首を嬲られる。
「やっ……ああ……ん……っふ……っ」
「甘い声を出して。好きなのか、乳首をこんなふうにかわいがられるのが」
 そう言いながらも、わざと焦らすように触れるか触れないかの距離で乳首を転がしていく。
「あっ……はあ……っあ……ああっ」
 指先でつまんでやわやわとつぶされると、乳首のあたりがぴりぴりと痺れ、なぜか下腹部のあたりに甘ったるい疼きが溜まっていく。
「ん……ふっ……ああっ」
 きゅっ、きゅっと指先でこするように乳首を摘ままれるたび、ぴくんとひとりでに腰がよじれ、甘くて熱い疼きに全身が痙攣してまう。
 どうしたのだろう、乳首をかわいがられているだけなのに、下腹のあたりも性器の付け根も溶けてしまいそうなほど熱くなっている。
「どうして……熱い……そこっ……やめて……だめだ……ああっ、あっ、ああ」
 こんな快感がこの世にあったなんて。そこが今にも爆発しそうだ。もう達ってしまう。
「ああ……っああ…………ああっ……あっ……」
 声をあげ続ける朔良のあごをつかみ、アルベールが強く唇を押し当ててくる。
「ん……っふ……」
 こちらの喘ぎを吸いこむように唇をこじあけ、熱っぽく舌を侵入させてきた。根元から舌を巻きとられ、濃密なキスをくり返される。
「ん——ふっ、あっ、んんっ」
 生まれて初めての濃厚なくちづけ。啄(ついば)みながら音を立ててキスをしたかと思うと、唇をこすりあわせながら強く舌を吸われ、息苦しさに脳が痺れたようになっていく。
 やわらかな舌のぬくもり。脳が痺れ濃密に舌を絡ませあうにつれ、甘美な香りがさらに強く立ちのぼってきて、朔良の神経をなやましく刺激してくる。
「——っ、あっ、ふぅっ……んっ……んん」
 頭がくらくらとする。もうなにか何だかわからない。捏ねまわしながら乳首を摘まみ、爪の先でつつかれると、びりびりと甘痒い疼きが走って、たまらず腰をくねらせてしまう。
 ひとしきりくちづけを交わしたあと、アルベールは半身を起こし、朔良のズボンを下げて足を持ちあげた。
 甘く濃密なキスに頭をぼんやりとさせてしまった朔良は、腰を引きつけられてもまだ眸をとろんとさせていた。
「かわいい顔をして。同級生たちは、おまえのことを凜々しい侍のようだと言うが……私には、ジャカランダの薄紫の花のように可憐な存在にしか見えない」