立ち読みコーナー
目次
194ページ
背中合わせに恋してる   7
あとがき         187
「おはようございますっ! 先生! 朝だ! 朝飯だ!」
 ドアを開けて大声で言うと、そのままズカズカとベッドに乗り上がった。
「んー……?」
「朝飯ができた」
「んー……今朝は、いいや」
「せっかく作ったんだから食えよ」
 寝ぼけている亨は、どこか可愛い。勇生は彼の頬を指先で押しながら「もう九時回ってんだぞ、起きろ」と笑う。
「うるさいなあ」
 亨はそう言うと、力任せに勇生を抱き込んだ。
「抱き枕……気持ちいい」
「ちょっ!」
 彼の腕から逃げようともがいたら、余計締めつけられる。
 勇生は亨に背中からぎっちりと抱きつかれて、動けなくなった。
「ごはんの匂いがする……」
 首筋に顔を埋められて匂いを嗅がれる。こんな体験は初めてで勇生は「ひっ」と小さな悲鳴を上げて体を強ばらせた。
「勇生はいい匂いだなあ」
「ちょ、起きろ、ちゃんと起きろ!先生!」
「気持ちいいから目を覚ましたくない。勇生と一緒に寝てるなんて……これは夢だから」
 口だけでなく、するすると手も動き出して、勇生はますます焦った。
「緊張しちゃって可愛いなあ。大丈夫、気持ちよくしてあげるだけだから。ね?」
 Tシャツの上から胸を撫でられ、息を吞んだ次の瞬間、ハーフパンツの中に右手が入ってくる。
 今まで彼女が一人もいなかった勇生は、こういうことも当然初めてで、怒鳴ろうとしても体が上手く動かない。
 せめて亨が何かしゃべってくれればいいのに、彼は無言で手を動かした。
 Tシャツをたくし上げられて、直に乳首を撫でられる。緊張で強ばっているはずなのに、なぜか勇生は快感に背を仰け反らせた。
「ん、これがいいの?」
 ハーフパンツの中に入っていた右手がゆっくりと胸に移動し、今度は両方の乳首を指の腹でゆるゆると撫でられた。
「んん……っ」
 なんで俺、こんなことされて感じてんだよっ。ああくっそ、指の動きエロい。あ、あ、そこ強く引っ張っぱるなってば!
「せんせえ……っ」
 思わず漏らした声は、無理矢理見せられたアダルトビデオの女優のように高く甘ったるい。
 こんなの自分の声じゃないと思っても、擦られ、乳輪ごと引っ張られてゆるゆると指先で揉まれると、勝手に出てくる。
 男なのにこんな声を出して気持ちが悪い。なのに、筋肉質の胸を揉まれて乳首を弄られると、どうしようもなくだらしない声を出してしまう。
「もっ、そこっ、弄られたらっ、おっきくなる……っ」
「可愛いおっぱいが、興奮してふくらんでるよ。勇生は意外とエロい子だったんだ」
 ふっくらとした乳輪を指でふにふにと弄られながら、耳元で囁かれた。
 ぼんやりと快感を追っていた頭が羞恥心でハッキリする。
「エロくなんか……ないっ」
「こうやって乳首を弾いてあげると、腰を揺らして『もっと』ってねだってるくせに」
「違う……っ」
 耳元でしゃべんなっ!腰なんか揺らしてないんだから、あっ、ホント、俺、そんなエロいこと好きじゃなくて……っ、先生の指が……。
 はあはあと息が上がる。
 勇生の陰茎はハーフパンツの上からでもハッキリとわかるほど形を変えていた。
 胸を弄られただけでこんな恥ずかしい形になってしまった場所を、両手でぐっと押さえるが、それは逆効果だった。
「あ」
 押さえ込んだ刺激で、高く甘い声が出る。
「悪い子だね。俺に内緒でどこ触ってるの?」
 耳を甘噛みされながら囁かれて、快感で頭が真っ白になる。
「せん、せえ……っ」
「亨って呼んで。そしたら、もっと気持ちいいことをしてあげる」
 爪で乳首を優しく引っかかれて、勇生は快感に体を震わせた。
「とおる、とおる……っ」
「いい子だね」
 亨の指が、勇生の下肢からハーフパンツと下着を剥ぐ。元気のいい陰茎がぷるんと震えて、亨の手の中に収まった。
「こんなにとろとろにして、女の子みたいに濡らしてるよ」
「俺、男だし……っ、は、ぁ、あっ、ああっ、やだ、やだっ」