そんなやり方じゃ、私はいきませんよ?
跡目を継いだ小さな組を守るために差し出せるのは己の身体。
ヤクザと思えぬ怜悧で執拗な朝井の仕込みに、哲也の虚勢は崩れ落ち…。
「――哲也さんには、そういう身体になっていただきます」父の死をきっかけに、歌舞伎町の片隅にシマを張る水瀬組の二代目組長となった哲也。だが組の内情は火の車。組員と家族を守るため、哲也は広域暴力団のフロント企業社長を務める朝井を頼ることに。己の才覚一つでこの世界に確固たる地位を築いた男の前で、哲也は組長とは名ばかりの、ただ庇護を求める矮小な存在だった。唯一差し出せるのは、この身体。昼下がりの社長室で、朝井の所有物として調教をほどこされる哲也には、しかし屈辱をしのぐ甘美な感覚が…