粘液に濡れた肉をこする
淫らな音が、地下室に鳴り響く──
旧家の守り神である妖樹に捧げられた大学生の譲。
夜ごと行われる樹と氏子による陵辱。淫蕩の儀式の正体とは…。
気鋭のデビュー作!
配送のアルバイトでとある旧家を訪れた大学生の譲は、そこで自分を呼ぶ不思議な声を耳にする。しかしそれはその家――真葛生家代々の守り神である妖樹が譲を生贄として呼ぶ声だった。妖樹を信奉する家の男たちによって拉致された譲は、夜ごと樹に捧げられ、その触手のような蔓に犯された後、ご利益のおこぼれをあずかろうとする男たちに凌辱されることに。そんな男ばかりの屋敷の中でただ一人、枝子と呼ばれご神託を告げる立場にある他来は輪姦に加わらず、哀れな譲を次第に愛おしく思うようになるが…。果てのない淫蕩の儀式の正体とは? 忌まわしい輪廻から逃れられない二人の運命は――。全編書き下ろし!