立ち読みコーナー
目次
242ページ
愛に耽る鷹    7
あとがき     237
「サフィール……殿下……挿れて……」
 小さな声で彼を求める。いまだプライドが邪魔をしているせいもあって、これでも彼を求める上での精いっぱいの懇願だ。
 彼が双眸を嬉しそうに細めたかと思うと、すっと指を引き抜いた。責め苦から解放され、真斗はほっとする。
 だが、それも束の間。ジェルで潤む花弁に、滾るような熱を伴う亀頭が当てられ、気づいた時には貫かれていた。
「あぁぁっ……くっ……」
 サフィールの猛る情炎に全身を灼かれるようだ。彼の指でかなり慣らされていたとはいえ、最初の申告通り、男の肉杭はかなり巨大で、真斗の蕾は大きく花開いた。
「や……大きすぎっ……ああっ……はっ……」
「ハッ……嬉しいことを言ってくれるのだな」
 男の熱をどうにか食い止めようと下肢に力を入れるが、彼の勢いのほうが強く止められない。真斗の努力も空しく、奥へ奥へと侵入してきた。
「あっ……」
 鋭い痛みで、真斗の下半身も一気に萎える。だがサフィールはそんなことをまったく気にせずに、隘路を押し広げるように更に腰を進めた。
「あぁぁ……っ」
 ぴっちりと隙間なく彼自身で埋められ、熱を共有する。淫らな熱を与えられた隘路は、先ほどの催淫剤の効き目なのか、じんじんと疼きだした。擦ってもらわなければどうしようもない疼きだ。
「動くぞ」
 サフィールが腰をゆるりと動かした。途端、新しい快感に真斗は打ち震えた。
「あっ……ふっ……」
 あまりの愉悦に気持ちよすぎて、ぶわっと涙が溢れ出る。
「な……な……こんなの……あっ……知ら、ないっ……あぁぁ……」
 隘路が押し広げられる感覚に、全身が快楽に呑み込まれた。同時に躰中に燃え広がった淫らな熱に身を焦がし、真斗の意識が掻き消されそうになる。
「はぁぁあ……ぅ……」
 深く突き入れられ、躰の奥まで灼熱の鋼鉄の杭を穿たれた。それなのに痛くない。気持ちいいのだ。
「あっ、あっ……ああっ……」
 彼の抽挿に合わせて嬌声が漏れ落ちる。激しく揺さぶられ、快楽の沼に沈んでしまいそうな錯覚を抱いた。
 もう……あっ……。
 つい彼の背中に手を回してしまう。彼と密着したことで、互いの躰の熱を生々しく感じた。そしてより深く中で彼を受け入れる。
「く……お、奥が……変……おかしいっ……やぁっ……」
 おかしいと言いながらも、躰は真斗の意志を裏切って、サフィールの熱を貪欲に求める。それに応えるかのようにサフィールが何度も腰を獰猛に打ちつけてきた。
「あああっ……ふっ……んっ……」
 声を出すと、サフィールが顔を覗き込むようにして、唇を重ねてきた。零れ落ちる嬌声さえ逃すまいと貪られる。
「んんっ……」
 ぴったりと重ねられる唇に息苦しさを感じ、頭を軽く左右に振って抵抗した。だがサフィールは執拗に真斗の唇を捉えたまま放さない。そして充分に真斗の唇を堪能すると、鼻先、そして瞼の上へと唇を滑らせた。
「あっ……」
 サフィールの唇が触れるところから、次々に快楽が生まれ、真斗の劣情へと淫らな熱が集まってくる。こうなると真斗の腰が自然と揺れ始めた。
 もっと、もっと激しく突いて——。
 催淫剤のせいだとしても、淫らな欲求が頭の中を占める。口に出して言うのも時間の問題だった。
「殿、下っ……」
「その可愛い声で私の名前を呼べ」
「あぁ……サ、フィール……殿下……っ」
「サフィールでよい。さあ、呼べ」
「サ……フィ……ルッ……」
 彼の名前を呼ぶ声が震える。もうまともでいられなくなってきた。
「真斗、私にねだるがいい。どうして欲しいか言うんだ。お前の願いを叶えてやろう」
「あ……もっと……もっと……奥まで犯して……あぁっ……」