立ち読みコーナー
目次
242ページ
ネコ耳さわんな!          7
あとがき              228
ランドセルの恭吾と星になったクロ  230
「あ、ごめんごめん。にゃんこの先輩があまりに可愛くてついね。ふふ、それにしてもよくできてるねこれ。ふわふわで本物みたいなネコ耳だ」
 いったんはコスプレで通せるかと思ったのに、恭吾は興味深げにネコ耳を指で摘まんで引っぱった。
「いっ…いたっ」
 そりゃあ、飾りじゃないんだから、やっぱり痛いよ。
「って、え? あれ? この耳、カチューシャじゃないんだ。すっごいくっついてるけど、どうやってんのこれ?」
 不思議そうに構造を確かめる恭吾は、それでも作り物だと信じているからネコ耳を取り外そうとしてくる。
「やめろって! わ、ぁぁ、痛い痛い痛いって! 恭吾っ」
 容赦ない力で引っぱるから本気で痛くて、涙がポロリとこぼれた。
 どうやら今ので、この耳が本物とわかってしまったらしい。
「え? あの…嘘でしょう? 本当にネコ耳生えてんの? 嘘…すごいね。なら、うしろで揺れてるこっちは?」
 今度は背後でゆらゆらしているシッポを、ぎゅっと掴まれてしまい、
「あぁんっ…」
 って、変態チックな声が出てしまう。
 だって、妙にシッポが感じてしまうんだからしょうがない。
「っ…!」
 でもそのとたん、恭吾の目つきが変わったのがわかった。
 急に雄の目になった。
 ヤバイ…。同じ男だから、今みたいにいわゆるエロモード入る瞬間ってのは理解できる。
「あ、あのさ。あんっ…て、あぁんって言ったよね。あなた…今」
「いや、言ってない言ってない!」
 言ってなくはないけど、俺のせいじゃないんだ。
 勝手に口から変な声が出ちゃったんだって。
「嘘、言ったよ。ほらっ」
 またぎゅっとシッポを掴まれ、今度はピンと立ちあがった耳までカプっと噛まれた。
「ひゃぁぁっ!」
 完全にエロい声が出ちゃって、泣きそうになる。
「え? ええええええ? なにこれ、湊斗先輩。本当に本物のネコ耳とシッポが生えてるみたいだけど、いったいどういうこと?」
 もう、隠すことなんてできなくて、湊斗は観念する。
「そんなこと俺に訊かれたって、自分でもわからないんだって」
 恭吾に顔をマジマジとのぞき込まれると、あまりの近さに何故かいっそう発情してしまう。
 アレが硬くなってさらに勃起してくると、もう隠しようもなかった。
 変にモジモジと足をすり合わせたことで、恭吾に気づかれた。
「これ…なに? どういうこと?」
 タオル越しにぞろっとアレをなぞられて、想像以上の刺激に膝から崩れ落ちる。
 少し触れられただけなのにこれほど感じるなんてこと、過去にも経験がない。
 畳の上に座り込んだら、恭吾も同じようにしゃがんで畳に膝をついた。
「ねぇ。なんだか今の湊斗先輩、まるで猫の発情期みたいに見えるけど…?」
 自分で触ったときとは段違いの快感に、自分でも怖くなる。
「わかんない…んだ。さっきシャワーを浴びているとき、急に身体が熱くなって…耳とシッポが生えてきた。そのあとで…恭吾の言う通り、本物の猫の発情期みたいに身体が熱くなってきたからその…一人で抜いた。でも、何回イっても興奮が治まらないんだ」
 今も全身が熱くて熱くて、本当に身体がおかしくなりそうだった。
 助けを求めるような視線を、無意識に向けていたのかもしれない。
「先輩、つらいんだよね。なら、これ……どうして欲しいの? 試しに、今度は俺がイかせてあげようか?」