立ち読みコーナー
目次
242ページ
ハイスペックな彼の矜持と恋     7
ハイスペックな彼の矜持と可愛げ   227
あとがき              237
125ページ~
「─ッ!」
 ぐ、とそこから少し奥へ、壁を押すように抉られた。瞬間、目の前に星が散ったように見えた。そのくらい鋭く強烈な快感だった。
 ごり、と、張り出したエラで、抉った肉襞をこそげるように引き抜かれる。三隅は、ひたすら前立腺とその奥だけを責め立てた。
「……ッ、……っ、……っぁ、……あ!」
 もう何も考えられない。ただひたすら快感を追う。
 両脇から回された手で両方の乳首を摘まみ上げられ、弾かれて、なぜか後孔が収縮した。両乳首と後孔が、何かでつながったかのように快感が響き合う。乳首を抓られると、中の肉襞が男に追いすがるのがわかる。はしたない。羞恥がどっと押し寄せる。だが、それすらも気持ちいい。
「あっ、いい……っ」
 思わず口走ると、男が褒めるように首筋にキスをくれた。過敏になっている肌はそれだけでわななく。なぜだかわからないが、深い充足感がこみ上げて、気がついたら泣いていた。
「いい……、いい……っ」
「ああ、おれも気持ちいい」
 しっとりと、噛み締めるように獣が言う。
「いくときは教えるんだ」
 子供に諭すように教えられ、首を横に振った。
(そんな、……それじゃ、ネコみたいだ……)
 そう思って、絶望する。「みたい」じゃない、「そのもの」だ。搾り尽くされた男性器は勃ち上がりもしないまま、圧倒的な雄に犯されて快楽に喘ぐ、「抱かれる側」の男。
「……あ……、あ……」
 思わず両手で顔を覆った。ぴたりと動きを止めた男に「どうした?」と問われ、黙って首を横に振る。
「痛いのか?」
「……違います」
「なら、どうしたんだ?」
 顔を隠したまま答えた。
「こんな……、みっともない……」
 声が震える。
 男はなだめるように、槙の髪を撫でた。
「みっともなくなんかない」
「そんなはずありません」
 頑なな槙に、三隅はなぜかくすりと笑った。
「おれが、おまえの中でここをこんなにしているのに?」
 ねっとりと、今している行為を思い知らせるように、ペニスで中を掻き混ぜられる。カリで前立腺をひっかけられ、亀頭で押しつぶされる。どうしようもない快美が湧き起こり、槙はいっそう首を振った。
「でも、俺は、かわいくなんかありません」
 かつて、自分が抱いた青年たちを思い出す。皆若く、ほっそりとして、中性的な顔立ちをしていた。─それに比べて、自分は。
 百七十センチ台後半の高身長も、テニスで絞った体も、鋭利で涼しげな顔立ちも、タチの槙にとっては武器だった。それらが、ネコの自分にとってはコンプレックスになるなどと、どうして想像できただろうか。
「かわいくなりたいのか?」と三隅はきいた。
(……かわいく?)
 この自分が?
 考えるよりも早く答えていた。
「お断りです」
「そうだろう。だからこそ、おれはおまえがいいんだ」