立ち読みコーナー
目次
282ページ
キューピッドだって恋をする   7
あとがき            275
154ページ~
おおいかぶさられ、首筋に顔を寄せられて強めに吸われてしまい、背中が甘い痺れにぞくぞくとしてくる。石動のいたずらな手は今は尻の方に回され、腰はわざと押しつけられるようにぴったりと重ねられている。密着しているそこに明らかな違和感を覚え、ミュウはさらにうろたえた。腿のあたりに硬いものが当たっている。自分だけではなく石動も、明らかに性的に興奮している。
(そ、そんな、男同士なのに……っ?)
「い、石動さん……っ」
ダメです、と大きな目を開け首を振り必死で訴えてみるが、どうやら逆効果だったようだ。ミュウのうるうるの瞳と目が合った瞬間、石動は軽く舌打ちし「くそっ」とつぶやくと、いきなりチノパンに手をかけてきたのだ。
「見せろ」
「あっ、やだっ」
下着ごと呆気なくパンツまで下ろされると、小ぶりの性器がぴょこんと顔を出してしまった。ピンク色の愛らしい果実みたいなそこを石動にまじまじとみつめられ、ミュウはどうしたらいいのかわからずひたすら真っ赤になってしまう。天使のときは性欲なんてなかったから、自分の体が勝手にこんなことになるなんて初めての体験なのだ。
一方で、まぎれもない男性器を目の当たりにして、石動が目を覚ましてくれないかと期待したのだが……。
「まずいな……やっぱ可愛い、おまえのは」
「あっ、あっ!」
我に返るどころか熱っぽい視線を向けられたまま包み込まれるようにそこを握られて、ミュウは腰を跳ね上げてしまった。
(う、嘘……っ、なにこれ……)
ものすごく気持ちがいい。壊れ物を扱うようにそろそろと動かされると、甘ったるい痺れが全身を駆け巡り体が浮いたような感じになる。指先から溶けていきそうで、もっともっと触ってほしいと思ってしまう。
「おまえ、なんだかすごい可愛い顔になってるぞ。もしかしてもっとしてほしいのか?」
「そ、そんな……ちが……っ」
石動の声も自分の声も、聞いたこともないほど甘くなっていて、ミュウは恥ずかしさに頬を真っ赤に染める。
「この嘘つき猫め、すごく気持ちいいんだろ?もっとよくしてやるから、俺のも一緒にさせろよ」
何を言われたのかわからないでいるうちに、石動は体を起こし自らデニムを押し下げた。ミュウの倍くらいある雄々しい中心が隆々と飛び出して、ミュウはびっくりして目をぱちぱちさせる。信じられないことだが、彼もミュウに欲情している。
ぽかんとしているミュウの前で石動は自分のものを見せつけるように軽く手でしごくと、ミュウのものと一緒に握り込んできた。
「あっ、熱い……っ」
「こらこら、じっとしてろ」
焼けそうなものを押しつけられ、大きな手でまとめて一緒にこすられて、ミュウはたまらず首を振った。
「やぁっ……やですっ!」
さっきまでの優しく撫でるような手つきではなく、石動自身とすり合わされるように激しく絞られ、否応なしに濡れてくるのを感じる。
(どうしよ……オレ、どうなっちゃうんだろ?)
体はどうにかなりそうなほど気持ちいいのに、初めての抗えない快感に心は不安でいっぱいで、心臓は破裂してしまいそうだ。
「この、可愛い猫めっ」
耳元で囁かれ耳朶を軽く噛まれながら、感じる先端を手のひらでもみ込まれるようにされた瞬間、きゅっと閉じた目の奥で火花が散った。