立ち読みコーナー
目次
248ページ
九天楼の買われた花嫁    7
あとがき          242
131ページ~
「舐められただけでも感じるのか。——本当に、我慢していたのか?」
 赤くしなやかな舌が、傷口をくすぐるようにたどってくる。月羽はびくびくと震えながら、必死に頷いた。
「はいっ……はい、我慢してま、した……あ、ふぁっ」
 胸が痛いほど早鐘を打っている。舐められるたび伝わる疼きはあっというまに下腹部に集まっていき、月羽は無意識に腰をくねらせていた。
「あ……あ、おなかが、あつ……レオン様……、もっと、吸ってくださ……」
 あまり感じすぎては駄目だ、と片隅で思うのに、久しぶりの官能の熱は強烈だった。目的はレオンの渇きを癒すことなのに、我を忘れて身悶えそうになる。
「あっ……う、あ、……吸って、ぇ……いっぱい、吸って、あぁっ」
 じゅっ、と音を立てて血をすすられ、激しい目眩がした。けれどレオンはそれで唇を離してしまい、突き放される気配に月羽はレオンの胸元にすがりついた。
「レオン様っ……もっと、してください。首から吸って……ここを咬んで、吸ってください」
 首筋がレオンに見えるように頭を傾け、自分でそこを撫でてみせる。
「ここっ……また、咬んでほしいんです……お願いします」
「駄目だと言っただろう」
「いやっ……いやです、してください。そうじゃないと僕、」
 ああ、こんなはしたないことを言うなんて、と思いながら、月羽はレオンを見上げた。
「……僕、我慢できなくて、ほかの方におねだりしてしまいます。ジェイド様が、寂しかったら僕を抱きたいクドルクを連れてきてくれるって——」
「月羽」
 かっ、と目の色を燃え立たせ、レオンが月羽の腕を掴んだ。
「二度と、そんな愚かなことは言うな。ほかのクドルクになど——」
 言ってぎりっと歯を鳴らしたレオンは、月羽を机の上に投げ出すように突き離した。前のめりに机に突っ伏してしまうと、トラウザーズが下着ごと引き下ろされて、月羽は机に爪を立てた。尻に指が食い込んで、左右に大きく広げられる。
「なるほど、確かに我慢していたようだ。垂れるほど濡らしている」
「ああっ……は、ぁっ、あぁ……ッ」
 勃ちきった性器がレオンの手に包み込まれて、性急にこすられ、びくんとお尻が持ち上がる。レオンは指で尻を揉み込みながら、孔を確認するように覗き込んだ。
「こっちも、待ちきれなくてひらいたり閉じたりしているぞ」
「やぁっ……あぅ、ああっ……!」
 ぬる、と舌が割れ目に這わされて、月羽は慌てて身を捩った。
「それはだめっ……いや、ぁ、ああっ……中、いやぁ……ぁッ」
 逃れようとしても、がっしりと掴まれて身体が動かなかった。震えるしかない月羽の窄まりを、レオンは舌でつつき、弄ぶように舐め回して、中にまで尖らせた先端を差し入れてくる。
「ひぁっ……ん、あ、……っん、あぁ……っ」
 ぬっ、ぬっ、と出し入れされ、中を舐められると下腹部が痙攣した。いやなのに、まるでねだるように腰が前後に揺らめいて、指で性器のくびれを締めつけられると、堪えることもできずに射精してしまう。
「あ……ああ……、ふ、ああ……っ」
 勢いよく噴き出した精液が机にかかってしまうのを感じたが、射精したにもかかわらず、熱は去っていかなかった。どころか、舐められ続ける孔がたまらなく疼き、お腹の奥のほうが捩れるように熱い。
「あぁ……レオン様っ……おく、おくが……むずむずしてっ……」
「腹の、この奥のほうか? 中から思いきり突き上げてほしいんだな?」
「……あ、はいっ……つ、いてっ……おく、ついてください……っ」
 我慢なんてとてもできなかった。感じすぎてはいけない、と戒めていたはずなのに、揶揄うように舌で内部をつつかれて、淫らに腰がくねってしまう。
「いれてっ……犯して……ぇ、もう、おおきいので、ついてっ……」
「不慣れだったくせに、ねだるのだけは一人前だな」
 低く嘲笑う声にも背筋がぞくぞくした。月羽はもどかしく腰を突き出した。
「レオン様っ……レオンさまぁ……」
「名前を呼ぶな。——つらくなる」
 苦々しい声でレオンは呟いて、月羽の腰を掴んだ。猛ったものが取り出され、ねっとりと濡れてしまった月羽の股間にこすりつけられる。たくましく硬い感触に月羽が机に倒れ伏すようにすがりつくと、狙いを定めた先端が突き立てられた。