立ち読みコーナー
目次
242ページ
妖精様としたたかな下僕        7
家に帰るまでが、仕事です。      207
あとがき               236
71ページ~
「な、なんですか、急にこんなところで……っ、あ、やっ」
 習志野の左手は胸を、右手は下腹部を探り、ジッパーが下ろされる。
「言っただろ。家賃だ」
「だけど、まさかここで……そんな、っん!」
 爪の先で突起を刺激され、美里はきつく目を閉じた。
「あっという間にしこってきたな。服の上からもわかる」
「やっ、やめてください」
「こっちだけじゃない。下も、もうこんなになってる」
「な、何言って……んんっ、あ!」
 美里はシンクの縁に両手をつき、身体を支える。
 習志野は美里の足の間に腿を入れ、閉じないようにしておいてから、下着の中に手を入れてきた。
 はあっ、はあっ、と早くも美里の呼吸は速くなり、体温はぐんぐん上昇していくのだが、求められる嬉しさより抵抗感が勝っている。
 最初の晩はまだ酒が入っていたし、寝室は間接照明だった。
 こんな明るい蛍光灯の下、しかもキッチンでことに及ぶなど、想像しただけで恥ずかしくておかしくなってしまいそうだ。
「だ、駄目。ここじゃ、いや……だっ」
「どうして。お前だって、飯作ってる相手に欲情したことがないとは言わせねぇぞ」
 言わせないと言われても、童貞なのだから襲ったことなど本当にない。
 けれどそれを口にするわけにはいかない美里は、羞恥のあまり目に涙を浮かべる。
「やるのはいいんです! でも、やられるのは嫌なんですっ」
「我儘を言うんじゃねぇ」
 背後にいるため習志野の表情はわからないが、苦笑しているような声だった。
「少し黙ってろ。ほら、聞こえるだろうが」
「え……?」
 なんだろう、と思わず口を閉じた美里の耳に、くちゅ、という濡れた音がした。
「っあ! んぅっ」
「もうぬるぬるになって、糸引いてるぞ」
「やめっ、あ、あう」
 先端を指の腹で撫でられるたびにいやらしい音が聞こえ、それに合わせてひくひくと腰が震えた。
「は、恥ずかし……っ、いっ、も、そこ、や」
 前を弄られながら、尖った乳首をきつくつままれ美里は身をよじる。
 乳首への刺激に気を取られていると、習志野は右手でずるりと美里の下着を脱がせた。
 ぷるん、と勢いよく飛び出した自身に、美里は顔から火を噴きそうな思いがする。
「だいぶ窮屈だったみたいだな」
「な……習志野さんが、こんなこと、するから」
 泣きそうな声でそう言い訳をしたが、習志野は鼻で笑った。
「自分の身体がいやらしいのを、俺のせいにするな」