立ち読みコーナー
目次
274ページ
恋人交換休暇 〜スワッピングバカンス〜  ……9
ゴードン大佐とヘッジ伍長         ……251
あとがき                 ……271
(109ページ〜)
 少し離れた位置に立っている理久が、全裸の二人を見おろしていることを知り、矢尋は激しく頭を振った。
「いやだ。見るな! 見ないで……理久」
 妙に新鮮で初々しい恋人の反応に、大いに驚いたのは毅士だった。
「おい、どうしたんだ? 矢尋……おまえ、まさか理久に見られるのが…いやなのか?」
 毅士が意外にも嫉妬深い性質だということを、矢尋はこのバカンスでさんざん知らされることになるが、そのきっかけとなった瞬間が今だったとのちに気づく。
 ぎこちない二人の雰囲気から、毅士はなにか特別な空気を感じ取ってしまった。
「こっちに来いよ理久。おまえ……さっきのを見てたなら、矢尋を抱きたいだろう?」
 手招きに応じた理久にそんな質問が投げかけられると、矢尋は大げさに震えた。
「いやだ毅士。それだけはやめさせて。今はいやだ……こんなの…いやだよぉ」
 身体は媚薬と快感で蕩けきっていたが、こんな異常な状況で理久と初めて結ばれるのは絶対いやだった。
「だったら仕方ない。矢尋、どうして欲しいか言ってみろ」
「もう許して。お願い……やめて。終わって」
「違うだろう? 言えよ。お願いしろ。素直で可愛い矢尋をいじめたりしないから。ほら」
 こうなった毅士は際限なく自分を嬲ると知っているから、矢尋は観念した。
 それに、今ここで理久に抱かれるなんてありえない。
「……抱いて。毅士……お願い。毅士がいいんだ。俺を抱いて」
「違うな」
「あ、ぁ……毅士。お願い……俺を………犯して、ください」
 彼が今、こんなふうに屈辱的な言葉を求めていることを知っている。
 セックスのときだけ、彼はとても支配欲が強くなる。
「だったら、どこを犯して欲しいんだ?」
「ぅぅ…ぅ…もう、お願い毅士……お願い」
「だめだな」
 泣きながら、矢尋は羞恥にまみれて淫らな台詞で懇願する。
「っ……ぅぅ……毅士、お願い。俺の、この……やらしい孔を、犯して……ください」
 それを聞いた毅士はようやく満足げにほくそ笑み、テーブルの椅子を一脚引いてくると、それを矢尋の前に置いた。
 ジーンズの前をくつろげた彼は椅子に座ると、いきり立ったペニスを片手で暴きだす。
「いい子だ矢尋。さぁ、ここへ来い。お望み通り挿れてやるよ」
 顎をしゃくって恋人を呼びつけた毅士は、痺れた四肢で床を這ってきた細い身体を対面で抱きあげた。
「ほら、あっちの観覧席に向いて、おまえの孔が俺を頬張るところを見てもらおうか」
 膝の上で矢尋の身体を反転させ、両足を大きく開かせた屈辱的な格好のまま、毅士は己の男根の刃の上に座らせていく。
 そのとき、真正面から自分を見ている理久と視線が絡んだ。
「あぁぁあぁ。いやっ、いやぁぁ」